チキソ性があるってどういうこと?【1分で分かる】

 

はじめに

この記事では、「チキソ性がある」とはどのような状態を指しているのか

について解説していきたいと思います。

 


チキソ性とは

撹拌することで粘度が下がり、放置すると元に戻る性質のことです。
加える力によって粘度が変化する性質を、チキソ性があるといいます。

 


粘度が変化する理由としては、

 

・放置していると分散体が安定な位置で凝集し、粘度が上がる⤴

・撹拌すると凝集がバラバラになるため、粘度が低くなる⤵

 

と考えられています。


チキソトロピー流体

チキソ性がある物質をチキソトロピー流体といいます。


マヨネーズを例に考えてみましょう。

 

マヨネーズは、容器から押し出されるときは液状ですが、

お皿の上に絞り出されるとそのままの形を維持します。

まさにこれがチキソ性です。

 

バターや、ヨーグルト、ペンキなども混ぜるときは液状に近くなりますが、

放っておくと固体の形を保ちます。

 

ニュートン流体

チキソトロピー流体とは反対に、

力を加えても粘度が変化しないものをニュートン流体といいます。

 

こちらは、「加えられた力」と「変形する量」が比例関係になります。

 

何の変哲もないただの水を思い浮かべてみてください。

水は、力が加えられると変幻自在にその姿を変えます。

 

力に比例して変形しますね。

力が加えられることによって粘度が変わることはありません。

 

他にも、はちみつやアルコールなどがニュートン流体に分類されます。


TI値

チキソトロピー性の指標となるのが

TI値チキソトロピックインデックス)と呼ばれるものです。

 

TI値は、2つの回転数の粘度値の比をとることで求められます。

 

TI値=1rpm/10rpm


1つ目の回転数に対し、2つ目は10倍の速度(例:1rpmと10rpm)

を与えて計測します。

 

TI値が1に近いほどニュートン流体に近く(粘度の変化が少ない)

TI値が大きいほどチキソ性が高いという指標になります。