UVランプの種類【1分で分かる】
はじめに
この記事では、UV硬化反応を進めるにあたって必要不可欠なUVランプの種類について書いていきます。
放電灯方式(水銀ランプ)と無電極ランプ方式(マイクロ波)
UV硬化技術において、一般的に使われている光源は、
放電灯方式(水銀ランプ)と無電極ランプ方式です。
放電灯方式(水銀ランプ、メタルハライドランプ)
放電灯方式のうち、
水銀を封入したものを水銀ランプ
水銀と金属塩化物を封入したものをメタルハライドランプ
といいます。
水銀ランプ
蒸気圧の程度により分類されます。バルブ内の圧力の違いにより、発光スペクトルが変化します。
低圧水銀灯は、表面改質や洗浄、殺菌に用いられます。
表面改質:紫外線の照射により、水の接触角を変化させることで表面処理を行います。
殺菌:紫外線の照射により、細菌のDNAの複製を阻止し、短時間で細菌を不活性化することが出来ます。
一方で、高圧水銀灯は、主にUV硬化反応に使用されます。
使用される石英ガラスの種類により、
オゾン有りランプとオゾンレスランプに分類されます。
メタルハライドランプ
メタルハライドランプのほうが均一に光を吸収するため、
高圧水銀ランプよりも硬化性能が高くなる傾向があります。
無電極ランプ
水銀あるいは他の金属とガスを封入したもので、
電極が無く発熱が小さいことが特徴です。
無電極ランプは、電極の種類により、照射スペクトルが異なるため
用途によって使いわける必要があります。
バルブの種類
A BULB、D BULB、H BULB、V BULB、X BULB
Hg BULB、M BULB、H∔ BULBなど。
UV-LED光源
水銀ランプやメタルハライドランプと比較して、小型かつ消費電力が少ないことから
近年UV-LED光源への置き換えが進んでいます。
光源寿命が従来のUVランプよりも長く、熱の発生が少ないことが特徴です。
一方で波長が単一であるため、光開始剤の吸収スペクトルとの重なりが小さく、
硬化が難しい場合があります。