光重合性モノマーの役割と特徴【1分でわかる】
はじめに
この記事では、UV硬化樹脂に必要不可欠な材料である 光重合性モノマー についてまとめていきます。
光重合性モノマーの役割
①希釈
粘度が低い物が多く、オリゴマー(粘度が非常に高いものが多い)の反応性希釈剤として溶剤の代わりに使われることもあります。
②無溶剤化
硬化後は、硬化物の一部となるため、大気中に拡散してしまう溶剤と異なり、塗膜内に留めておくことができ、公害の緩和に繋がります。
③架橋
官能基が2つ以上ある場合は、ポリマーとポリマーを結ぶ架橋剤としての役割を果たします。
光重合性モノマーの特徴
光重合性のモノマーの特徴として以下の5つがあげられます。
①低粘度
②揮発性が小さい
③溶解性が大きい
④分子量が小さいと皮膚刺激が大きい
⑤(2官能以上では)架橋性が大きい
官能基数の違いによる傾向
①官能基が少ない
粘度が低く、柔軟性があるものが多いです。
②官能基が多い
官能基数が増えれば増えるほど、極性と架橋密度が高くなり、揮発しづらい傾向があります。
モノマーを選択するときに気を付けること
モノマーは、架橋剤や希釈剤として優秀な成分である一方で、
しっかり硬化するか、塗膜の物性に悪影響が出ないか、安全な材料か、等を確認する必要があります。
①皮膚刺激が低いこと
②臭気がきつくないこと
③色相が薄いこと
④硬化活性が大きいこと
⑤溶解力が高いこと
⑥価格が安いこと